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親子で爪甲軟化症 蒸れる環境を避けなるべく乾燥させる

爪の病気 体験談

爪甲軟化症という病気

私は30代女性です。30代前半の夏に左手の人差し指で、8歳の子供は右足の親指でそれぞれ発症しました。爪の病気の種類は、皮膚科で爪甲軟化症と診断されました。

なぜ爪の病気だと思ったのかというと、私は料理をしているときに誤って左手人差し指の爪に縦方向に切れ込みを入れてしまい、布地などが引っかかるようになりました。ひっかけるとさらに割れてしまうので、防水のはがれにくい絆創膏で保護しました。お風呂上りや水仕事でふやけてしまった後は貼り替えていました。

異常が出たのは3~4日たった後です。爪が異常に柔らかくなってしまったのです。たとえるなら足の角質の皮ぐらいの感じです。爪も全体的に薄くなり、ペコペコと反ってしまい、ぽろっと取れそうでした。

ちょうど同時期に、子供も足をタンスの角にぶつけました。親指の爪の角が割れてしまい、さらにそれをどこかにひっかけたようで横方向に弓状に裂けてしまっていました。ネイルベッド(爪床、爪の下の肉の部分)に向かって割れたので、ぶらぶらしている部分を切っても靴下に引っかかる状態でした。私と同じように、防水ではがれにくい絆創膏で保護し、一日一回か二回交換しました。こちらも3~4日で爪全体が柔らかくなりました。

子供も同様の症状で受診

子供は元の爪も薄いためか、大人の掌の皮ぐらいの感じになりました。ぺらぺらはがれてしまいそうな状態です。自分の手はともかく、子供の足はあまりにも爪がうすくなっていたので不安になり、皮膚科にかかりました。そこで、爪甲軟化症との診断を受け、乾燥させるように指示がありました。

とくに薬などは処方されず、爪の形もすでにこれ以上整えようがない状態だったので、処置もありませんでした。

通常は爪のケラチンという成分が不足することでおこり、アルカリ性の液体をたくさん使う方や、マニキュアを多用している方がかかりやすいそうなのですが、美容師さんや主婦など水仕事が多い人や手足に汗をかきやすい人も同じ症状がおきやすいそうです。

今回は絆創膏を張り続けたことで蒸れた環境にずっと置いたことで、発症したとのことです。治療法は原因を遠ざけることなのだそうで、今回の場合は絆創膏を貼らない時間を長くして、乾燥させることが一番の治療法
とのことでした。

治療中大変だったこと

治療期間中は、うっかり爪をひっかけて割れを大きくしないように注意をしました。もともと絆創膏を張り続けたことが原因だったので、爪が割れている状態を長く続けると、原因が遠ざけられないということになります。

手の爪は少し硬くなると、髪を触るときやタオルなどに引っかかり、亀裂が大きくなってしまうことが多くて困りました。不意に下の子を抱っこするときなどにひっかけてしまい、絆創膏で保護せざるを得なくなり、一進一退の日々が続きました。

そのころには割れた部分もすこし伸びてきていたので、お風呂上りに引っかかりそうな部分をカットして、乾燥させるように心がけました。寝る前には布団にひっかけないよう、絆創膏をはりました。受診したときは柔らかすぎてやすりもかけられない状態だったのですが、数日で硬くなりはじめ、朝晩こまめにやすりをかけて引っかからないように気を付けながら過ごしました。

私の手についても同様の症状だったので、同様の対応をしましたが、どうしても皿洗いやおむつ替え後の手洗いなど手を濡らす機会が多いのと、爪の割れをひっかける機会が多くてなかなかよくなりませんでした。

ネットでは爪の割れにはネイルグルーや瞬間接着剤をつかったり、ティッシュをネイルカラーで張り付けて保護する方法が紹介されていましたが、皮膚科の先生に尋ねたら、爪にとってはNGとのことでした。

でもどうしてもひっかけてしまうので、ネイルグルーで保護したところ、うまくきれいに補修でき、その後は順調に治りました。子供は治療中だとは言え、まだまだ生活の中で患部を意識し続けることが難しいので、靴下を履くときなどは手伝いつつ口を酸っぱくして注意しました。また、学校に行くときは意識せずひっかけてしまうと思い、治るまでの期間をひきのばしてしまうことを承知で絆創膏で保護をしました。

結果として、なるべく乾燥させることを意識して、最初の数日はガーゼとテープで、その後は普通の絆創膏で保護した子供のほうが早くなおりました。一週間ぐらいで爪の割れを切り取ることができ、十日たつころには以前の通りの爪の硬さになりました。

再発を防ぐために爪のお手入れ

良くなって、悪化するを繰り返した私は、二週間ぐらいかかりました。手のほうが外気に触れている時間が長いため、早く硬くなるようですが、ひっかけやすいので一進一退になりやすいようです。割れたところをきれいに切り取れるまでは絆創膏で保護しつつ、水仕事はゴム手袋をつけたり、寝るときはガーゼで保護して綿手袋をつけて、蒸れないように留意しながら保護することで不意の傷拡大を防ぐことが最短の道なのかなと思います。

また、手足の指先は絆創膏がはがれやすいこともあり、はがれにくい防水の絆創膏を使ってしまっていたのですが、これが悪化の一番の原因でした。大変ですが、普通の絆創膏をこまめに貼り変えたりガーゼでカバーするような対応にしていれば、こんなにひどくならなかったかもしれないなと思います。

でも小学生の足の爪は、自分でこまめに貼りかえることができる子ではなかったので、学校にいる間は絆創膏に頼るしかなかったとも思います。夏場で、プールの期間だったこともマイナス要因でした。悪い条件が重なって、発症したのだと思います。

もし良くならないようなら、再度皮膚科を受診しようと思いましたが、乾燥させると日に日によくなるのが分かったので、結局はそのまま様子を見て母子ともに自己診断で治ったと判断しました。子供はそのままよくなり、その後再発していません。一旦治った後も、水仕事が多い時などはプルタブを開けるときに爪が反ってしまうなど、時々爪が柔らかいなと感じるときがありました。

意識して乾燥させると状態が持ち直すので、手を長く濡らしたままにしない、タオルでよく拭く、ハンドクリームで保湿を意識するの3点を大事にしながら生活しています。また、栄養状態や指先の血行も、爪の健康に関係しているそうなので、よく寝て、バランスよく食べて、ハンドクリームを塗る際に指先を中心にハンドマッサージをしています。これらを心がけることによって、全体的に爪が強くなったと感じています。

また、同じようなことを防ぐために、こまめに爪をきったりやすりをかけたりして、割れたり欠けたりしにくいように留意しています。なお、爪の硬度が不足していると、カルシウムが足りないなどどいわれることがありますが、爪を含めた皮膚はタンパク質でできています。カルシウムの不足は爪の硬さとは全く関係ありません。

爪は健康状態を表す

突然、一部の指の爪が柔らかくなるような症状がある方は、ひとまず原因と思われるものを排除してみて、まったくよくならないようであれば皮膚科の受診をお勧めします。

今回の私のような蒸れが原因の場合、水気はよくふき取って自然乾燥させるようにするとみるみる硬さが戻ってきます。日常生活でとくに不都合があるわけではありませんが、爪がふにゃふにゃだとかなり不安になるので、すぐに良くなって安心しました。

また、とくに思い当たる節がなくて両手両足すべての爪に異常が出ている場合は、内臓の疾患などが原因で同じ状態になることもあるそうなので、至急受診をするべきです。爪は皮膚科なので、まずはかかりつけの皮膚科に相談してみてください。

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