梅雨の時期、足の異常に気づく
私は33歳の子持ちの女性です。私が水虫になったのは約5年前、28歳の梅雨になる前のことでした。ゴールデンウィークも終わり、温泉や遊園地と家族水入らずの時間を過ごし、遊び疲れか風邪を引いた後のことでした。
体調が回復したので、久しぶりの買い物に行き、帰ってきた玄関で何だか足がムズムズしてかゆいなと思いました。最初はムレたのかと思っていましたが、靴下を脱いで足の裏を見ると、なんだか赤いブツブツが出来ており、気持ち悪いながら「きっと季節の変わり目だから皮膚もおかしくなったのかな。病み上がりで体調崩してたし。免疫力が低下してたんだな」と大して気にしませんでした。
一応念のためと思ってお風呂で優しく洗い、清潔に保つようにしていました。ところが何日たっても治るどころかひどくなってる様に見えました。これはさすがにおかしいと思い、ようやくパソコンで症状を調べる気になりました。「足の裏 ボツボツ 痒い」検索をしていくとあるサイトの写真に目を引かれました。
それは私と同じ様な状態で「水虫、小水疱型」と書いてあり、衝撃を受けました。
水虫と認めるのは恥ずかしい
水虫だと分かりましたが、やはり認めたくなくて「何かの間違いだ」と言い聞かせていました。ですが、思い当たることもありました。数日前に行った温泉です。何だかそこからムズムズしだしたんですが、お湯の効能かと思ったのを後悔しました。
万が一家族に移ると怖いので、患部には絆創膏を貼りお風呂は一番最後、優しく泡で洗い清潔を心掛け、ムヒなどのかゆみ止めをつけて我慢していましたが、やはり改善されず。一週間ほどの我慢の結果、まずは薬局で薬を買うことにしました。
薬局でも、やはり水虫の薬を購入するのが恥ずかしくて、知り合いに会わないために普段は行かない店舗に行き、普段は使う会員カードも持たずに行きました。
店員さんにも話しかけられない様にささっと選び、周りの目を気にしながら購入、携帯を見ながら、「これであってるかな?」と誰かに頼まれたのでお使いに来ましたという雰囲気を装いました。
家に帰ってすぐに患部に塗りました。塗るとかゆみが和らいで、心地よくなりました。薬は大正製薬のダマリングランデXクリームです。いろいろネットで検索をかけ、一番効き目がありそうだと判断したのがこの薬でした。
最初の一週間くらいだったと思います。かゆみが落ち着いてきたと感じました。ボツボツも小さくなり、すぐに効き目を実感しました。つけ続けていたのは2週間くらいだったと思います。やっとボツボツがなくなりました。小さい子供もいるので、一安心でした。
水虫であることのストレス
治るまで本当に心が修羅場でした。「ママ~何のお薬つけてるの?」と言われれば「保湿クリームだよ」とうそをつき、「塗ってあげようか?」「私も自分の足に塗りたい」というのを「これは大人の薬だからね~子供は触っちゃダメなんだよ」とイライラして注意してしまいました。
私の子供のころ、父も水虫であり、ついでにインキンタムシとの事でだらしない格好で薬を塗る父を見ては「気持ち悪い」と思っていました。自分も父と同じ水虫だと気づいた時には子供には絶対悟られないようにと思いました。
きっと私の様に嫌悪感を持つのではないか、子供に嫌われてしまうのではないか。もし、自分の水虫のせいで子供にも移ってしまったらどうしよう。毎日自分の足から菌が出ないように気を付けた対策(絆創膏、ラップ、靴下着用)をすることと、掃除を徹底的にしました。
治すために努力する日々
リビングは毎日除菌スプレーで拭き掃除。子供の、あの可愛い足に私のせいで痒みが来ませんように。そう思って掃除しました。あとは基本的なことですが食事を野菜多めにし、ビタミンやたくさん摂る。正しいかは分かりませんが、病気など抵抗力が弱った時には栄養を摂って少しでも免疫力を上げようという考えがありました。
早寝早起き、お昼寝もたっぷりしました。仕事があったので毎日ではありませんが、出来るときに出来るだけのことをやろうと思ってました。
それから始まりから二週間後に、やっと治ったと思える頃、主人に「頑張ったね」と笑われました。「俺の親父も水虫だったよ」と言われました。「ついでに俺もなったことある。あんまり嫌ってそうだから言いにくかった」と言われました。
何だか一気に疲れがでて、気が抜けた思いでした。もしかして、過剰反応していたのかと初めて気付いたんです。そんな身近なものだったとは、ネット検索でもわかっていたつもりでしたが、幼いころ、寝転がって下着姿でボリボリ?いている父の姿が強すぎて拒否反応が強かったのです。
子供たちも少しイライラしがちな私を心配していて、迷惑かけたなと思いながら、子供たちにも話しました。
「最近ママイライラしててごめんね、ママね、足の薬塗ってたでしょ?あれホントは足の病気だったんだ。隠しててごめんね」と。
すると子供たちは「ママ大丈夫?もう治ったの?元気になって良かったね!」と喜んでくれて、ほっとしました。子供たちに移らなくて本当に良かったと思いました。心配してくれる子供たちに最初から素直に話した方が良かったのかは分かりませんが、とりあえずできる限りの対処をやってよかったと思っています。
経験から言えること
あれから水虫らしき症状は出ていません。あの時も思い返せば本当に水虫だったのかも分かっていません。なりたくないと思っていた私が結果水虫だと思った位だからそうだとは思うんですが。
今ならきちんと病院に行けると思いますが、あの頃はまだ20代、子供がいる歳でもどうしても恥ずかしくて、今でも病院は好きにはなれないけれど、餅は餅屋という様に、皮膚は皮膚科に行くべきだと断言できます。
それこそ移す事になるより、確実に指示を出してくれる病院に行く方がはるかに合理的ですね。今の時代はいろんな病気がネットで検索してわかる時代ですが、その分自己診断による誤診も多いと思います。
今、30代になって、明らかに20代のころとは体調が違います。風邪が治りにくい、体調が悪くなりやすい、慢性的な病気にかかる。数えればきりがないです。きっと、40代、50代、60代と歳を重ねる毎に免疫力は低下し、色々な菌をもらって病気になりやすくなってしまうんでしょう。
そして時間をかければかけるほど治りにくい。なので、悩んでる人はできるだけ病院に行ってくださいね。水虫だけに関しては、毎日足を洗えば菌を拾ってきても洗い流せるそうです。カビが原因なのでタオルでしっかり拭いて、普段から乾燥させること。靴、靴下は蒸れないように通気性をよくすることです。
とにかく、足周辺を綺麗にして、乾燥させておけば大丈夫。簡単なことなのに出来なかったのを反省しました。温泉入ったし、とそのまま寝てしまったのが悔やまれます。きっと同じように、いつもはきちんとしてても、温泉やお店のスリッパ、プールなどのジメジメした不特定多数の利用者がいる場所で、もらってきてしまう人も多いと思います。病院にいけいけ勧めていますが、どうしてもいけない人もいますよね。
もし、私の様に軽度なら、薬で様子を見るのも良いかもしれません。でも1週間以上使って症状が緩和しなければ絶対病院に行ってくださいね。病は気からと言いますけど、気だけじゃどうにもならない事だらけですから。悪いイメージが水虫ですが、なってしまったなら仕方ないです。周りの大事な人に移さないことを一番に考え、本人もストレスが溜まらない様に、前向きに頑張って治しましょう。