私は現在50才の男性です。私が初めて水虫であると分かったのは25歳の時でした。
独身寮の共用の足ふきマットが原因?
秋が既に深まっていたころです。当時は会社の独身寮に入居していたのですが、お風呂は共同のお風呂で足ふきのマットは共用のものだったのです。
今考えればこれがまずかったのかもしれません。独身寮にはその当時100人以上の社員が住んでいましたので、お風呂は混んでいるときはすごく混んでいました。お風呂に入らない人は基本的にいないはずなので、常時100人以上が同じマット足を乗せているわけです。
その時まで水虫にというものには知識がなかったので、初めて症状を見た時は「これ何なの?」と本当に驚きました。靴下のつま先の部分が靴を脱いだらぐっしょりと濡れていたのです。あれ、つま先に汗でもかいたのかな?と思いました。靴下を脱いでみました。そうすると足の指の間が水でふやけていました。水でふやけた部分を爪でこすってみると、皮がぼろぼろに剥け、赤い肉の部分が出てきました。しばらくすると猛烈な痒さが襲ってきました。
この症状を本などで調べてみると、どうも水虫らしいとわかりました。たかが水虫と考えていましたので、市販の薬を塗って凌ぐことにしました。その当時の自分の感覚ではたかが水虫如くで病院に行くなんていうことは信じられなかったです。
6年間自分なりに治療し続けた
なんだかんだで6年くらいは病院に行かずに放置していました。そんなにしょっちゅうかゆくなるわけではなかったので、かゆみがでてから薬を塗るという感じでした。かゆくならない時は薬をぬらず、かゆくなりはじめてから再度薬を塗るという感じでした。
水虫の薬はいろいろな種類のものがあったのですが自分が好みだったのは液体のタイプでした。皮膚がふやけて白くなっているところを爪で削ります。皮を取って赤みの部分に液体の水虫薬をたらします。痛いくらいに染みますが、その後、かゆみは嘘のように消えます。この一連のプロセスが快感になってしまいました。
ビールが水虫に効くと聞き試してみることに
市販薬を使わない水虫治療のプロセスも試してみました。ずいぶん昔に聞いたのですが、ビールが水虫治療に最適であるという話を聞きました。どのくらい効果があるか半信半疑だつたのですが、物は試しということでトライしてみることにしました。
やり方は洗面器にビールをなみなみと注ぎます。そのあとに足を洗面器に数分浸すというものです。ビールの冷たさが足に染みわたりました。ビールを使った治療方法で回数をこなしたのはその1回だけでした。
何分にも一回だけでしたので、効果があったかどうかよくわかりません。ビール両方は意外とお金がかかります。足を付けた後のビールを飲むわけにはいかないですから。
家族の紹介で皮膚科に行くことに
病院にいかず、この一連のプロセスを続けてきたのがだいたい6年間になります。結婚して家族が水虫に悩まされていることを聞いて、近くにある皮膚科を紹介してくれました。その皮膚科は人気がありいつも混んでいました。
その医院の院長は女性で足を見てもらうのには少し恥ずかしかったのですが、我慢してみてもらうことにしました。足の複数の部分を金属製の器具でけずり、顕微鏡でみるためのガラスの板の上に皮膚を乗せました。そのあと顕微鏡で観察したあと、「あ、いらっしゃいました!」と言われました。なにがいらっしゃつったのかはその時はわかりませんでしたが、「水虫」がいたということはすぐにわかりました。
塗薬を1種類わたされ、毎日塗るように言われました。塗りかたはかゆい部分だけではなく足全体に塗りなさいというものでした。患部だけではなく足全体に塗るということですと結構な時間がかかります。足全体に塗ると足が塗り薬でべとべとしますので、その間は靴下を履くのは抵抗がありました。ですので薬を塗るのは、帰宅して靴下を脱いでからということになります。
自分は朝シャワーを浴びるので、薬を塗るのはできればシャワーを浴びてからの方が良い。でも朝は会社に行くので、塗薬が完全に乾くまでには靴下がはけないというジレンマがありました。
病院の薬を1週間は使用していたがだんだん面倒になり・・・
薬をもらってから1週間は真面目に治療を行っていたのですが、かゆみがなくなると人間は弱いもので薬をだんだんと塗らなくなりました。人間弱いもので症状が出なくなると治療をやめてしまうのですね。前述したように薬が完全に乾くまで時間がかかるということもあったかもしれません。
そういう感じで一回皮膚科で診療を受けた後では、自分で市販の治療薬を使い、かゆみが出た時にその場しのぎで治療をするということを続けてきました。使用していたのはダマリンとピロエースの液体タイプです。
症状別にこのタイプの治療薬を使いなさいという指示がありました。自分は患部が水っぽくなる症状でしたので、その場合はクリームタイプの薬剤を使用しなさいとのことでしたが自分は無視して液体タイプを使用していました。
爪が黒く変色し不安を感じるように
あるとき、自分の爪が黒く変色していたことに家族より指摘をうけました。右足の親指がくろく変色していたのです。何か悪い病気なのではないか?と家族は心配しました。自分は本当にがんとか悪い病気だったらどうしよう?いろいろと思い煩い医師の診察を受けることから逃げ回っていました。
足の爪は変形して、崩れやすくなっていました。なぜかこのつめだけは自分の爪ではないという感覚に襲われていました。私生活で裸足になるときがたまにあり、黒く変色した爪のことを指摘されることもありました。
黒く変色した爪のことを指摘されるのが苦痛で絆創膏を張っていたこともありました。時折変色した爪の部分が痛み出すこともあり、どうしたものかと悩んでいました。その黒い爪自体を抜いてしまえばよいのでは?とも考えましたが怖くて踏み出せませんでした。
黒く変色した爪を5年放置しついに病院へ行くことに
変色した爪に絆創膏をはり凌ぐ期間はどんどんながくなりました。5年は経過したように思えます。このまま放置しておくのも不安が募るばかりなので思い切って、皮膚科を受診することにしました。
最初に水虫を診察してもらった医院とは全く別のクリニックです。若いドクターが出てきて、爪の部分を器具で削り顕微鏡で観察しました。結果は「水虫」というものでした。透明な爪に塗る液体と内服薬を処方されました。
この爪の水虫の治療については、自分でもあまり真面目に取り組みませんでした。水虫であることが判明して気が抜けたということと、爪が黒く変色するだけで特段日常生活に不足はなかったからです。この治療をうけてから既に3年程度経過してしまいました。
今自分の爪をみると相変わらず変色しており、見栄えは非常に悪いです。爪の状態もボロボロです。治療を自分でも継続しておけば良かったと思います。爪が伸びれば爪切りで切るのですが、なかなか正常な爪に入れ替わりません。完治していないので爪を切っても根本治療にはならないようです。
治療できていないがそれでも分かる水虫治療の大切さ
水虫であると判明した方にアドバイスがあります。個人で判断せずに一刻も早く医師の診察を受けてください。塗薬や飲み薬を処方されますが、いったん治療を開始したら水虫の症状はとりあえず止まりますが、薬を塗ることは医師の指示がない限り継続してください。白癬菌は水虫のかゆみのもとになる菌ですが、結構しぶとく生き残ります。油断は禁物です。
爪水虫は白癬菌の住処になります。爪水虫が完治しないと足の水虫は完治しないと言われています。おかしいと思ったら市販の薬で済ませるのではなく実際に医師の診察を受けてください。保険もききますので、実際に市販薬で済ませるよりも安くなるケースが多いです。