爪の色は体内の状態によってさまざまな色に変色します。変色した色によって体内の疾患も変わってきます
白く変色
爪の色が白く変色した理由として、以下の原因が考えられます。
白っぽい爪
一般論で言うと「貧血」の症状が考えられます。しかし、腎臓病の場合にも見られることがあります。
白色の斑点がある爪
過労が原因で神経衰弱が起こった場合に見られることがあります。
白濁した爪
次の内的疾患の場合に考えられます。
- 慢性肝炎
- 肝硬変
- 肝臓ガン
- 腎臓病
横に白い帯の入った爪
腎臓病を患っている方に多く見られる症状です。白い帯が2ミリ~3ミリ程度になってくると、「ネフローゼ」の可能性があります。
参照⇒ネフローゼについて
ネフローゼの場合、体の中に水が溜まってしまい、入院が必要となってくる場合がありますので注意が必要です。
爪床の色が悪く、白っぽく見える爪
次の症状が考えられます。
- 低タンパク血症
- 極度の貧血
- 肝硬変
爪の色が白くなる場合 まとめ
- 爪白癬
- 低アルプミン血症
- 肝硬変
- レイノー病
- 貧血
- 腎臓病
- 過労による神経衰弱
- 慢性肝炎
- 肝臓ガン
- ネフローゼ
- 低タンパク血症
どの症状についても軽視できない病気であるため、一度専門医の受診をオススメします。
黄色く変色
爪の色が黄色く変色した理由として、以下の原因が考えられます。
外的物質
- たばこ
- 爪硬化剤
- ネイルラッカー
薬剤
- テトラサイクリン
- d―ペニシラミン
- ビタミンD3
皮膚疾患
全身疾患
- 胆汁分泌障害
- 心臓病や肺の病気(爪の下の指先がむくんで血液の流れが悪くなっている可能性のため)
- 新陳代謝低下
- リンパのトラブル
- 内臓の病気
- 肺や気管支の病気
- 甲状腺疾患
- カロチン血症
- 黄色爪症候群
- 糖尿病
- 心不全
- 高ビリルビン血症
- アミロイドーシス
- シェーグレン症候群
- エイズ
どの症状についても軽視できない病気であることは確かなので、一度専門医の受診をオススメします。
赤く変色
光沢のありすぎる爪
稀な症状ですが、とくに手入れをしていないにも関わらず爪の光沢が非常にある場合、甲状腺の機能が旺盛である可能性があります。
赤すぎる爪
爪の色が赤すぎる場合には、多血質や赤血球が増加している可能性があります。太った方に多いとされ、脳溢血や心臓疾患に注意しなければならない場合が多いです。
紫色の入った暗ピンクな爪
このような爪の場合、静脈の血流循環系に何かしらの異常や障害を抱えている可能性が考えられます。
紫色に近い赤い爪
一概に何とも言えませんが、可能性としてはチアノーゼの症状として報告されています。チアノーゼとは血液中の酸素量が足りない状態になると発生します。
そういった場合、顔色や唇も紫色に変化する場合があります。
⇒爪の色が緑色に変色
爪床に点状の出血点がある
心臓内膜炎を引き起こしている場合、このような症状になるようです。
黒く変色
爪が黒く変色
爪が黒く変色してしまう症状として爪下血腫の可能性が上げられます。
指や爪に圧力を加えることにより、爪の下に出血が起こることがあります。その後、出血した個所が黒く変色することがあります。とくにランニングなど、足に負担をかけることをを趣味にしている人に発症することがあります。
その他、足のサイズに合わない靴を履いていても、継続的に圧力を加えることになるので、同じような症状を引き起こすことがあります。いずれ黒く変色した爪は剥がれ落ち、再生するのが一般的です。
爪床に黒褐色の斑点がある
爪床部に黒褐色の斑点が発生する場合、悪性の強い黒色腫の可能性があります。
10本の指、全てが黒くなる
- 色素を作るホルモンに異常が生じ、増加したことが考えられます。
- アジソン病や副腎皮質の病気などが考えられます。
- 血液の中の鉄分が多くなる肝性ボルフィリン症が心配されます。
- 鉄の含有量が多いワインを飲む方が爪が少し黒くなる人がありますが、この場合は病的ではありません。
- 長い間、重金属を扱っていた場合、蓄積され黒くなることもあります。
1本だけ黒くなる
何かにぶつけたわけではなく、自然に爪が1枚、2枚のみ変色した場合には、何かしらの異変が体内で起こっている可能性があります。検査をすることをおススメします。
爪の下のホクロ
爪の下にホクロができたとき、もしそのホクロが、爪が伸びると共に線のように伸びたり変化する時には、検査をすることをおススメします。
淡黒い爪
血液循環が悪くなることで、脳充血を起こしている場合に見られる症状です。
2,3mm程度の幅で、横もしくは縦に帯状に入った黒(こげ茶)の爪
アジソン病などが考えられますが、この爪の色は多くの場合、副腎機能の減退によって引き起こされます。
褐色又は黒色の斑点
多くの場合、慢性の便秘症で現れる可能性のある症状です。その他、非常に虚弱で神経質な人にも見られることがあるようです。
緑色に変色
爪が緑色に変色した場合、次のような症状につながる可能性が考えられます。
緑膿菌に感染
免疫力が低下した人には、緑膿菌に感染する可能性が高くなります。
緑膿菌は、消毒や抗生物質に対して抵抗力が強いため、治療が困難であるとされています。また、後天的に薬剤の体制を獲得したものも多いのが特徴です。
緑膿菌は緑色の色素をもつ細菌のため、爪の色が緑色に変色したように見えます。
抵抗力が低下していなければ無害ですが、抵抗力が低下しているときには感染した場所から、他の爪へ感染することもありますので注意が必要です。
重度の場合には、完治するために1年ほどかかる場合もあります。
最悪の場合には爪を失ってしまう場合もありますし、体内に入り込んでしまう可能性もあります。体内に感染してしまうと、次のような感染症を引き起こす可能性があります。
- 角膜炎
- 外耳炎
- 発疹
- 肺炎
- 敗血症
- 続発性肺炎
- 心内膜炎
- 中枢神経感染
緑膿菌敗血症での致死率は約80%とされているため、十分に注意したいです。こういったことから、なるべく早い段階で専門医の受診をおススメします。
青ざめたような爪
例えば、血液中の酸素量が足りない状態になると「チアノーゼ」になります。チアノーゼになると爪以外にも、顔色や唇が青ざめたような色に変色することがあります。