爪が弱い体質なのにネイルでひどいことに
私は40代の兼業主婦です。さまざまなアレルギーなども持っており、とくに皮膚のトラブルを起こすことが多く、その度に爪のトラブルも同時に併発していました。私の爪の病気は、爪周辺の肌と関係している事は間違いないと思いました。
私の爪はかなりもろく、指でも爪切りをすることができるぐらいに軟弱でした。ですから、爪が少しでも伸びてネイルをできるとどれだけ綺麗なのかと期待していました。
流行りのアクリルスカルプチュアを試してみるも・・・
その頃に流行したのがアクリルスカルプチュアなのですが、このアクリルスカルプチュアを若い時にしたことがあり、爪がとても綺麗になったので満足していました。
ところが、ネイルサロンでつける工程だけはやってもらったのですが、その後の除去の方法は全くわかりませんでした。そのうちにアクリルスカルプチュアと自然な爪の部分との差異が目立つようになり、少しずつ自分で取るようにできないかと思いました。
ほとんどの爪が自然にとれてくれたのですが、左手の親指の爪だけにアクリルスカルプチュアが残ったので、無理矢理はがしてしまいました。その時に爪が陥没してしまいました。ですが、爪はとりあえず生えてくるものですので、とくに気にすることもなく過ごしていたのです。
陥没した爪がなかなか戻らない
ところがいくら時間が経過しても、陥没した爪は元通りになりませんでした。どうしてなのかと不安に思い内科で診てもらったのですが、こういった症例を見たことがないと言われてしまい、どうにもならなくなりました。
病院でどのような病気なのかわからない以上、治療の仕方もわかりませんしそのまま放置するしか方法はありませんでした。ですが、2年間くらい放置してみたところ新たな爪が生えてくるようになったのです。
私の爪の病気というのは、爪甲横溝という症状だと言うことが後で分かりました。若い時には、肌荒れなどもそれほど深刻になることがなかったので、無理矢理自分の爪をそぎ取ってしまったことで爪甲横溝の症状に陥ってしまったのですが、結婚してからも時々、爪甲横溝の症状が出てくるようになりました。
いろんな皮膚科にかかる
爪が常に陥没した状態なので、とても恥ずかしくて仕方がありませんでした。かゆみ痛みなどはないのでその点では楽だったのですが、爪が大きく陥没していると人に見られた時に嫌な思いをすることもあったのです。
若い時には全く自分で家事をすることはなかったのですが、やはり結婚してしまうと料理などもしますし炊事もしますから、指にも大きな負担がかかります。私はもともと貨幣性湿疹と呼ばれるアレルギーを持っていたので、その影響もあり爪甲横溝が起こっているのではないかと推測しました。
色々な皮膚科に行ったのですが、とにかくアレルギーでかゆみや水ぶくれができていると、常に外用薬のステロイドを処方されることになりました。
ですがダイレクトにステロイドを処方されてしまうと、かゆみと水ぶくれは和らぐものの、肌が薄くなってしまい赤くなるので爪甲横溝の症状もさらにひどくなっていきました。他の指よりは親指に爪甲横溝の症状が現れることがよくありました。
自分に合った病院を見つけられずにいた
その頃は自分に合っている病院を見つけることもできませんでした。皮膚の異常と爪甲横溝は絶対に関係していると確信していたのですが、病院に行けば行くほどその症状が激しくなってしまうのです。
自己流の対処法をおこなっていた
その頃から指を保護するようにと、常に水仕事をする場合にはゴム製の手袋を使うようになりました。こうすることで、中性洗剤などの影響も削減することができますし、もともとアレルギーを持つ人は水を使うだけでも指と爪に刺激を与えてしまうことになります。
自分の症状が何であるのかもわからない状態だったので、自己防衛の仕方を考える他に方法もありませんでした。貨幣性湿疹の症状が出てしまわないように、丁寧に自分の手を扱うしかできることがありませんでした。
それでも冬場には肌も乾燥状態に陥ることがあるので、親指の爪甲横溝の症状はよく現れました。とにかく肌荒れしてしまうと、爪に影響が出る事は間違いありませんでしたので、お薬ではありませんが尿素の配合されているクリームを常備していました。
これだけでも肌荒れの症状が起こりにくくなりましたし、爪甲横溝の症状も発現しくしにくくなってきました。それでも爪のへこみを完全に回復することはできませんでした。
やっと見つけた信頼できる皮膚科
皮膚科での治療も全く同じ様な状態でしたので、もっと信頼できる皮膚科医がいないかと探し回っていたのですが、地元でアトピー症状や爪水虫等の症状を素早く回復させてくれるという皮膚科をやっと見つけました。
こちらでもステロイド入りのお薬をもらうことが多かったのですが、一般的なチューブに入ったものではなく、かなり匂いの強烈な軟膏を処方されました。一時期酷い貨幣性湿疹の症状が出てしまったのですが、その皮膚科で処方された薬を使ってみたところ、 1週間程度ですぐに回復しました。
これほど早く湿疹が良くなるとは全く思っていませんでした。私が貨幣性湿疹になる要因というのは乾皮症や皮脂減少性皮膚炎も原因していると言われました。
つまり自分の皮脂が少なすぎるので、その皮脂を取り去ってしまうと結果的に貨幣性湿疹に陥ってしまうのです。爪甲横溝の原因についても貨幣性湿疹が原因になっていると言われました。
自分でも薄々はその症状と関係あると思ってはいたのである意味謎が解けたように感じました。それまでは、酷いかゆみと水ぶくれに悩まされ続けていましたし、対処法もわからず爪甲横溝は常に再発していました。ですがこちらの皮膚科で処方されたお薬を丁寧に塗り込んでおくと、すぐに肌の状態が回復するので爪甲横溝の症状もあまり起こらなくなってきたのです。
そこの皮膚科では、とにかく水仕事をしている際にはゴム手袋を必ず使う事と、それ以外の仕事をしている時にも保湿をし、なるべく手袋をして作業をするようにと注意されました。
その通りに過ごしていると少しずつ貨幣性湿疹の症状も起こりにくくなりましたし、爪甲横溝の症状もあまり起こらなくなりました。爪は常に陥没しているので、指を隠して生活していたのですが自分の爪の病状が、爪を作り出す肌に問題があったのだとようやくわかったのです。
長年かかってやっとわかった爪の病気
それまでは難治性の病気なのだから仕方がないと諦めていたのですが、皮膚科医の能力の差によっても爪のトラブルを見抜けない場合があるのです。私は運良く近くに非常に優秀な皮膚科があったので、悩み続けてい貨幣性湿疹のトラブルや爪甲横溝の症状も治まってきたのですが、それにたどり着くまでに10数年以上かかりました。
私のように一見見ただけではわからない爪のトラブルが発現してしまった場合には、まずは皮膚科医に診てもらった方が賢明だと思います。
もちろん、皮膚科医も自分のわかること以外はわからないといったケースも多くありますから、セカンドオピニオンとして他の病院に診てもらったり、今ではネットなどのツールで自分の症状がわかることもありますから、爪の症状と合致している病気があるかどうかということも、調査してみるべきだとは思います。
さらに、自分の症状をよく見た上で、異常が出てしまった原因についても、自分で考えてみる事も必要です。私が若い頃にはネットなどの便利な機能を持った利便性の高い機器類もなかったので、爪甲横溝という病名さえもわからない状態だったのですが、爪に異常が出てしまった場合にはとにかく専門の皮膚科医に相談することが大切だと思います。